建設業必見!?|経営コラム~利益は出ているのにお金がない…その原因と対策とは?~|資金繰り表の作成の仕方|伊賀市の税理士

2025.12.18

初めに

今回のコラムは、利益が出ているのにお金が残らないという悩みについて解決していくために、資金繰り表の作成の仕方を考えていきます。

図も付けて説明していきますので、みなさんもこのコラムを見ながら資金繰り表の作成に挑戦してみてください。今回のコラムでは、一番オーソドックスな資金繰り表の作成方法を解説していきます。まずは一番簡単な資金繰り表の作り方から覚えていきましょう。

 流れとしては、まず準備編ということで、資金繰り表を作成するために必要な資料の作成の仕方を解説していきます。その次に実践編ということで、資金繰り表を実際に作成していこうと思います。なお今回のコラムでは、期のはじめから作成するという前提で進めますのであらかじめご了承ください。それでは内容に入っていきましょう。

資金繰り表作成のための準備

まずは資金繰り表を作成していくために必要な準備物からです。資金繰り表を作成していくためにはいくつかの資料を作成しておく必要があります。どの資料にも共通して言えることは、あまり細かくこだわりすぎないということです。資金繰り表は、あくまで予測のために作成するものになるので、1円単位まで合う必要はありません。千円単位ぐらいで十分です。

①販売先管理表・仕入先管理表・販管費管理表

まずは管理表になります。これは何のために作成するかというと、締め日と支払日・収入日を確認するために作成します。皆さんの事業の中には何種類か締め日が存在しているのではないでしょうか?まずこれを整理するところから資金繰り表の作成は始まります。

作成方法はどれも同じなので、販売先管理表で説明をしていきます。

まずは、取引先名を列挙してください。取引先がある程度固定されている方については、それぞれの取引先を書いてもらって構いません。住宅建築のように、同じ取引先がない場合には、個人というくくりでまとめてもらって構いません

次に割合の部分は売上高に占める、その取引先の割合を書いてもらえれば大丈夫です。

次に回収条件について記載してください。回収条件とはどのような方法で代金の回収をしているかになります。例えば、現金回収とか振込とか手形とかです。方法と割合を記載してください。3回分割の場合などは、「振込 30%30%40%」みたいな形で書いてもらえれば大丈夫です。頭の整理のために作成するものになりますので、自分がわかるように書いてもらって構いません

そして次が一番重要な、締め日と支払日になります。資金繰り表の作成にとって一番重要な情報になりますのでここはしっかりと書いてください。もし、回収条件で支払日が違うようであれば分けて書いてもらうのがいいでしょう。

仕入先は販売先の逆と思ってもらえれば大丈夫です。

販管先管理表については、主にクレジットカードや家賃・給料などの毎月決まっているものを書いてください。それで十分です。細かく考えすぎる必要はありません。毎月定期的に発生するもののイメージで書いてください。

②借入返済予定表

次に作成するのは借入返済予定表です。これは金融機関から送られてくるもので代用しても構いません。借入の本数が少ない場合は金融機関から送られてくるものでいいですが、本数が多くなると管理表という形でまとめることをおすすめします。毎月の返済額や利息額が一目でわかるので、足す必要がなくなるので便利です。

借入返済予定表の作成の仕方は、まず金融機関名を書いてください。次に借入総額を記載します、借入総額は一番初めに借りた金額です。そして期首残高を書いてください。期首残高は今期はじめの残高になります。借入日・借入期間・利率と借り入れるときの情報をそれぞれ書いてもらいます。据え置き期間がある場合は据え置き期間も書いてください。

そして、借入総額を借入期間で割ると1カ月あたりの元本の返済額が計算できます。※据え置き期間がある場合には、(借入期間―据え置き期間)で求めます。そして期首残高に利率を掛けて12で割った金額が1カ月当たりのだいたいの利息額になります。

これを借入のすべての分作成してもらうことで1月どれだけの返済があるのか一目で確認をすることができます。借入返済予定表については、金融機関ごと・返済日ごとにまとめてもらうのがいいでしょう。

③決算書もしくは試算表

そして最後の準備物は、決算書もしくは試算表になります。期首から作成するときは決算書がいいですし、期中から作成するときは作成をする前月の試算表を用意してもらうのがいいでしょう。

①から③の準備ができれば資金繰り表を作成していくことができます。

次の章からは資金繰り表(簡易版)について作成をしていってみましょう。

資金繰り表(簡易版)は月末だけの予測となりますので、そこまで作成するのは難しくありません。まず簡易版の作り方で慣れてから、応用版の資金繰り表を作るようにしましょう。まずは簡単なのから慣れることが大事です。

資金繰り表の作成

それでは、資金繰り表の作成の仕方を説明していきます。

今回の資金繰り表は、月末一括形式で作成していくものになります。各締め日ごとに資金繰り表を作成したいときは、それぞれの締め日を間に入れてもらえれば作ることはできます。まずは、月末一括形式の作成方法から覚えてください。この方法は、全て月末に入出金があると想定して、毎月末日の資金繰りを見ていく表となります。そのため、月中部分については把握できないので注意してください。

月中部分で知りたいときは締め日ごとに作ってもらう必要があります。

まずは、簡単なところから入力していきましょう。簡単な部分については①銀行借入②毎月定期的に発生するものの2つになります。この2つから入力していきます。

銀行借入については、返済予定表の1月あたりの金額をもとに入力していきます。利息の金額についても返済予定表の方で1月当たりがでているはずなので、そちらを参考に記載していきましょう。返済予定表の金額をそのまま書けば問題ありません

銀行借入の次は毎月定期的に発生するものについて予測額を入れていきましょう。例えば、家賃については毎月同じだと思います。この場合であれば毎月の家賃の金額を12か月分いれていけばいいのです。家賃が増えたり、更新料がある場合には、その想定される月にその金額を記載してください。

給料なども毎月発生するものです。給料についても想定される給与額を記載してみましょう。資金繰り表は、予測と実績をみるためのものですので、まずは予測から記載していきます。あくまで予測ですので細かすぎないことが大切です。このように定期的に発生するものを記載できれば、毎月変動するものに移ります。

毎月変動するものは、売上や仕入・クレジットカードの支払などになるのではないでしょうか。ここも予測ですので、目標としている金額やクレジットカードの制限額などを予測として記載すれば問題ありません。ただし、ここで注意が必要になってくるのが締日と支払日です。定期的に発生するものは、毎月ほとんど金額が変わらないため同じ金額で済むので、締め日・支払日は考える必要はありませんが、売上や仕入・クレジットなどは締め日と支払日が違うものがあると思いますので記載に注意が必要となります。

まずは、締め日と支払日ごとに考えていきましょう。例えば、現金売上のように同じ月に受け取る金額・支払う金額と、支払日が翌月になるものや翌々月になるものを取引先別に考えるのがスムーズです。ここで準備編で作成しておいた取引先別管理表が役に立ってきます。

その取引先ごとの予測される売上を支払日基準で書いていきます。例えば、1月締め2月支払の場合は、1月に書くのではなく2月に1月締め分の金額を書くことになります。資金繰り表の記載はキャッシュ(現金)が動く時をベースに書くためです。それに対して、損益計算書などの決算資料は発生主義といって、締め日を基準に記載されるためズレが生じるのです。このズレが利益が出ているのにお金が残らないと思う原因になっているのです。

このズレを知るためには資金繰り表を作成するしかありません。特に決算時の納付などは2カ月も遅れて支払うことになりますので、決算が黒字で納付しないといけないのに、支払うタイミングでお金がない。というような事態になってしまうのです。

資金繰り表で早め早めに察知しておけば、いつお金がなくなりそうか、必要となるのかを知ることができ、融資を受けるなどの対策をとることができるようになります。

建設業や製造業のように金額が大きい業種や、完成までに時間がかかる業種などは、このズレが大きく発生しやすいので資金繰り表の作成は必須といえるでしょう。

資金繰り表の作成自体はこれだけの作業で終わります。まず資金繰りの予定表を作成したのちに毎月実績を作成していくことが大切となります。予定表を作って終わりでなく、そのあとの実績まで作成をしていきましょう。慣れてくると作成するのも苦ではなくなると思います。コツとしては細かく考えすぎないこと。これに尽きると思います。

まとめ

資金繰り表の作成の仕方については以上になります。実際に作成をしてみてもらうのが一番理解がしやすいでしょう。この月末一括の方法を覚えてしまえば、締め日事の資金繰り表も作成ができるようになってきます。まずは何事も慣れることが大切です。一度このコラムを読みながら資金繰り表を作成してみましょう。

最後になりましたが、私たちトラストソルコンサルティング(東憲吾税理士事務所)は伊賀市を中心に中小企業の経営者の悩みを解決するためのコンサルティングを行っています。「税理士業務ができるコンサルタント」として、税理士業務にとどまらず、資金繰りの支援や経営の支援、自計化支援なども行っています。今回のコラムの内容である資金繰り表の作成支援も行っています。資金繰り表のフォーマットを用いて資金繰り表の作成になれてもらい、最終的には銀行融資のための資料の作成や普段の資金繰り表の予測に役立ててもらえるようにサポートを行っていきます。その他にも自計化支援についてはクラウド会計ソフト「freee」を使用していますので、クラウド会計などに興味がある方・自計化を目指している方・経理業務を楽にしたいと思っている方、資金繰り表を作成したい方など、興味があればお問合せください。

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