目次
初めに
前回のコラムの続きで、開業して1年ちょっとが過ぎた今の現状について赤裸々に告白していこうと思います。
話せる範囲、話せない範囲はありますが、なるべく話していこうと思いますので、独立を目指している・考えている方の参考となれば幸いです。
顧問先数の推移と売上高の推移
まずは顧問先数の推移についてです。
前回のコラムでも話したように、わたしの事務所は法人を中心としています。さらに税務だけでなくコンサルティングに力を入れようと思ったため、顧問料の単価も高めの設定にしています。
これらのことからも地元にはない事務所になっているのではないでしょうか。これだけインフレで物価上昇が言われている中でもなぜか税理士報酬だけは低いままで推移しているように感じています。
そう感じるようになった理由は、税理士の紹介サービスを利用していたときです(実際には1件も紹介を受けませんでした。断りました。)。これだけ様々なものが値上がりしているなか、税理士報酬の相場が昔のままなのです。
そのため紹介サービスから紹介されるときに伝えられる、想定の顧問料もかなり低いものが多かったです。
会社の中でも一番大切な部分である、財務(お金)や税務(税金)を扱う士業なのに、報酬となるとかなり低い評価を受けているという印象を受けました。その印象を壊すためにも、高付加価値で高単価という形をとることにしました。
初めの半年間
話を戻しまして、顧問数の推移ですが、初めの6カ月ほどは前職の税理士事務所から引き継がせてもらった2社のみでした。この時が中々きつかったですね。初めころはシステムの使い方になれたり、事務所の準備などで時間を多くとられるので、2社しかなかったのは時間を使えるという意味ではよかったと思います。
この初めの間に色々なれたり、決めたりすることができました。しかし、資金面ではかなり厳しかったですね。
この当時でも2社で20万円ほどの顧問料をもらっていたので、少ない割には売上はあった方だと思いますが顧問数が増えるのが遅いため不安の日々が続いていました。
初めて顧問先と契約
半年が経ったころに初めて自分で顧問先と契約し、顧問先を増やすことができました。
初めての契約はとても緊張しました。顧問料を伝えるときが一番緊張しますね。ただ、自信をもって伝えるしかないと思いました。その結果、提示した顧問料で快い返事をいただたので、初めて顧問先を自分の力で契約することができたので嬉しかったです。
このころは、顧問先が増えるどうか不安で色々な事をしていたため、出費も多かったです。
例えばグーグル広告をしてみたり、税理士紹介サービスに登録してみたりと様々なことを行っていました。そのため、3件目となる顧問契約の後でも資金繰りとしては厳しかったです。
この時で、顧問料としては30万円ほどになりました。
突然決まりだす
流れというものがあるのか、自信が出てくるのかわかりませんが、開業してから10カ月目のころに3件顧問先が増えることになりました。2社経営されているところの2件と、もう1件は知り合いの方(個人事業主)からの依頼でした。
このころに顧問先数が6件まで増え、顧問料としては60万円近くまで増えることになりました。これくらいの顧問料になってくると少し余裕が出てきたため、様々なことに挑戦しようという気持ちも出てきました。
そして4月頃(1年弱)にももう1件顧問先が決まり、合計で7件にまで顧問先が増えることになりました。顧問料としても90万円近くになったので、だいぶゆとりが出てきたので、次の挑戦を行おうと決めたのもこのころからです。
税理士というのは紹介で顧問先が増えるのが一番だと思っています。信頼が全ての業種だからです。
現在顧問先となってもらっている方たちも、商工会議所でのつながりやロータリークラブでのつながり、紹介によるものです。信頼業であるからこそ、自分自身を知ってもらうことが大切だと思います。そのようなことからセミナーなどで広げようと現在模索中です。
現在(7月末時点)では、顧問先数が7件で顧問料としては90万円弱ですが、利益としては月に30万円程度になります。
システム料や税理士会などの諸会費、事務所家賃、開業して1年少しというところで自社を宣伝していくための広告宣伝費などを払っていくと、思ったよりも利益としては残っていないような現状ですね。月120万円くらいになってくるとかなり余裕が出てくるのかなと思っています。やり方にもよると思いますが、私の事務所としては高付加価値で高単価ということを目指していますので、顧問先1つが解約になるだけでもダメージが大きいものになります。
解約にならないように頑張って成果をだすしかありませんが、内容としては楽しいものだと思っています。
事務所としての考え方は人それぞれだと思います。個人事業主を専門としてもいいと思いますし、商工会議所などからの紹介を求めてもいいと思います。自分の戦略に合った顧問先が増えるということが、正解なのではないでしょうか。
ここ最近は4カ月ほど新規の顧問先が増えていないという現状ですが、はじめのころは無理に増やしていく必要もないと思っています。まずはどのような事務所の管理体制をしていくのか、作業手順をどうしていくのかなどに時間を使い整えておくことで、顧問先が多くなってきてからや、従業員を雇うようになってからの将来に備えるのも大切だと思っています。
わたしの事務所では、地元の税理士事務所が行っていないことをしていこうということで、自社セミナーなどの企画を色々と進めています。セミナーを通して自事務所の考え方などを直接伝えることができる機会になるのではと思っているからです。初めのうちは集客も上手くいかないと思いますが、継続していくことで徐々に増えてくるのではないのかと思っています。
開業当初に大事なこと
自分で新しく開業する税理士にとって大切なことは繋がりを作るということだと思います。
そのために税理士会の会務というのはすごく役に立ちます。無料税務相談とかのやつですね。
おそらく地域によって様々だと思いますが、私たちの支部では地元の商工会議所や商工会、青色申告会などから依頼を受けることもあり、そこの職員の方々と繋がることができるのは大きいと思います。
実際に私自身も無料相談の際に紹介をしていただきました。
大きな支部の方にとっては税理士会の会務に行くという機会も少ないかもしれませんが、仕事の機会につながるものだと思います。また、会務に参加することで報酬ももらえるので、開業したての仕事がないときにはとても助かるものでもありますので、参加してみるのもいいのではないでしょうか。
その他にも地元の商工会議所や商工会に入るということもいいと思います。特に年齢が若い方の場合は、青年部というものがあるところも多いと思いますので、青年部に入ることをおすすめします。
大体のところが45歳以下か50歳以下であれば青年部に入ることができると思います。青年部の良いところは、親会(本体)と比べると活動量が多く、非常に仲間意識が高いところです。親会では活動が少なく、基本的には役員の方たちしか活動を行っていないことが多いので、中々仲良くなれるということが少ないと思います。青年部であれば、年齢も近い方で構成されていますし、活動を通じて仲よくなることもできますので、青年部に入れる方は入ることをオススメします。私の事務所も青年部でのつながりで顧問先になっていただいているところが数件あります。
こうやってつながりを増やしていいくことというのが税理士にとっても大切なことなのかなと思っています。
私の事務所自身まだ1年少ししか経っておらず、業績としてもまだまだなので偉そうなことは言えませんが、開業をしたいと思っている方や開業をしたばかりで不安に思っている方の参考になればと思います。
まずは自分の方向性・やり方を決めるというところから始めてみてはいかがでしょうか。