目次
初めに
令和8年4月20日から使用期間が始まっている、伊賀市の令和7年度『かがやけ!くらし商品券事業』について、現金商売の事業者にとって重要な問題があるので、このコラムで解説していこうと思います。
この商品券を使用する方については何の問題もありませんので、早く商品券を受け取りに行って好きなように使ってください!
事業者の方向け(使用される側むけ)に書いています。
今までのプレミアム商品券との違い
今回は今までのプレミアム商品券と大きく異なるところがあります。
それは”金融機関での換金ができないこと”です。
今までのプレミアム商品券では、商品券を金融機関にもっていけば換金してすぐに口座に入金してもらえたと思いますが、今回は違います。金融機関では一切取り扱ってもらえません。
ではどうすれば換金できるのか。
①上野商工会議所②伊賀市商工会本所③伊賀市役所伊賀市商工労働課
この3か所に換金の申請をしに行く必要があります。
この換金の仕方については、伊賀市の商品券事業ののHPには記載されていないのです。
HPには使う人側のことばかり書かれており、事業者側は登録のことしか書かれておらず、換金方法については記載してくれていません。一番換金が大事だと思うのですけどね。
では、どこに書かれているかというと、取扱店募集要項の中に書かれています。

これまで何回も同じような事業があったために、この募集要項の中まで精読している方は少ないのではないでしょうか。
おそらく多くの方が今ままで通りと勘違いして金融機関で換金をしてもらえると思っているのではないでしょうか?
今回は、いずれかの3か所にもっていって申請をしないといけないという少し手間のかかる方法になっています。
また、今回の換金方法には現金商売を行う事業者にとっては、最も重要で負担の大きな問題があるのです。次の章で説明をします。
今回のプレミアム商品券の問題点
では問題点について分けて説明していきます。
問題点1 金融機関での換金ができない
まず1つ目の問題点は金融機関での換金ができないということです。先ほども説明した通り3つの場所に申請しに行かないといけません。金融機関であれば事業所の近くにあるかもしれませんが、事業所から離れたところまでわざわざ申請をしに行かないといけないということです。
おそらく伊賀市ではいない(いたとしてもかなり少数)だと思いますが、車などの移動手段がない人の場合は換金の申請をしに行くだけでも一苦労ということになりますね。
また、車をもっていたとしても換金の申請をしにいくために換金以上のガソリン代を使う必要がある事業者もいるかもしれません。
お金に換金するためだけに、時間と労力をかなり掛けないと換金できないのが今回の商品券になります。
問題点2 換金されるまでの期間が長すぎる
これが今回の最大の問題点です。この問題は下手すると事業が潰れてしまう可能性もあるため注意が必要な問題点となります。
それは換金されるまでの期間が長すぎるということです。
先ほどの募集要項に記載されている内容を見てみましょう。
①換金期間は令和8年5月7日~令和8年9月30日
②換金の申し出ができるのは1取扱店について半月に1回を限度
③換金の振込は申し出から3週間程度をめどに指定金融機関に振込
これの意味がわかりますか。
商品券をもらうとその商品券がお金になるまでに5週間かかるということです。
4月20日に受け取った場合には最短で6週間・最長で7週間かかるということになります。
なぜこのようになるのかを説明すると、
換金の申し出ができるのが半月に1回が限度ということですから、2週間に1度しか申し出ができないということですね。
例えば、分かりやすいように5月1日に商品券を1万円分使ってもらったとしましょう。
この5月1日の商品券を最短で換金しようとすると、5月7日の換金申し出の初日にもっていきますよね?
5月7日に換金の申し出がされた1万円が入金されるのは、3週間後なので5月28日ということになります。
5月1日に使ってもらった分の入金が5月28日です。異常なサイクルだと思いませんか。
では、5月8日にまた1万円使ってもらったとしましょう。この1万円の換金の申し出が行えるのは、半月に1回が限度ですから最短で5月21日になります。
この入金がされるのは3週間後ですから6月11日ということになります。5月8日にもらった商品券がお金に変わる頃には月を跨いでいるということです。5月末に支出が集中していたとしても、5月8日~5月20日までにもらった商品券は何の役にも立たないということです。商品券を使われると資金繰りが悪化してしまうという最悪な事業となっているのです。

売上規模がある程度ある事業者は影響は少ないでしょう。しかし、毎日の売り上げた現金で次の日に仕入れを行いに行っているような事業者の場合はどうでしょう。
その日の売上の全てが商品券だった場合、換金できるのが5週間後ですから次の日の仕入れができないことになります。次の日の仕入れができなければ、次の日の売上はできません。自分自身の手持ちを出すしかありません。出せるのならまだいいでしょう5週間待てば入ってきますから。
ただ、事業には売上と仕入だけではありません。5週間という期間は1カ月を超えます。この1カ月の中には賃料の支払であったり、リース料の支払、借入の返済などがある場合には必ず入ってきます。
この部分までも自分で持ち出さないといけなくなる可能性があります。
この点に現金商売の事業者の方は注意する必要があるでしょう。
まとめ
今回の伊賀市の商品券には今までと違う点があり、注意しなければいけない問題点があるということが分かってもらえたと思います。事業者の方、特に現金商売をされている規模の小さい事業者の方にとっては、商品券が負担となる可能性があります。
せっかく、多く使ってもらえるチャンスでもあるのに使ってもらえば使ってもらうだけ苦しくなるという事業。どうしたらこのような馬鹿みたいな事業を考えることができるのか、事業者のことを全く理解していない市政には飽きれかえるばかりです。
お金をばらまけばいいというだけが市政ではないと思うのですがね。
せめて今回の商品券も申し出の回数を増やすか、入金スパンを早くできるように工夫するなどしてもらいたいものですね。